2011年8月17日水曜日

フォトジャーナリスト・久保田弘信さんの写真展が開催されます


写真集『僕が見たアフガニスタン Afghan Blue』フォトジャーナリスト、久保田弘信さんのアフガニスタンとイラクの写真展が開催されます。久保田さんは、これまで単身で両国を何度も訪れ、戦禍の中で、あるいは国を離れて難民となって暮らす人々の姿を撮影し、伝え続けています。

21世紀に入って世界は大きな戦争を2回も起こしてしまいました。
戦渦に巻き込まれた二つの国、アフガニスタンとイラク。
戦争そのもののシーンが伝えられることが多いが、
戦渦で暮らす人々の生活が伝えられる事は少ない。
戦争が起こった国にも、
私たちと同じように生活をしている人がいて、
過酷な環境の中でも、笑顔が見られたりもする。
今年は9・11から10年目の年。
日本では報道される事が少なくなったアフガニスタンとイラク。
僕が長年見続けてきた二つの国。
その人々の生活に少しでも触れて頂けたら幸いです。

報道写真家 久保田弘信


「フォトジャーナリスト
 久保田弘信写真展

期間:2011年9月6日(火)〜10月2日(日)
会場:いすみ市水彩ギャラリー
(千葉県いすみ市大原7400-17 tel.0470-63-1139)
開館時間:9時〜16時30分(最終日は〜16時)
休館日:9月12日、20日、26日
入館料:無料
主催:いすみ市教育委員会 生涯学習課

皆さま、ぜひ足をお運びください…!(K)



2011年8月7日日曜日

出版物流倉庫に行ったら、電子書籍熱が高まりました。

 本が全国の書店さんに並び、読者に届くために、出版業界の物流システムがあります。ものすごくおおざっぱにいうと、出版社→取次→書店→読者という流れが基本です(もちろん取次を通さない出版社もありますし、読者が直接出版社から本を買うこともできます)。

 これまでは弊社も、注文のあった本を取次に直接搬入していましたが、これからは出版専門の物流倉庫さんに業務を委託することを考えています。出版社→倉庫→取次→書店→読者という流れになります。
 倉庫を利用する主な理由は2つ。1つ目は本の取扱量が少しずつ増え、それに伴い出庫、返品受け入れの作業が多くなり、本来の編集業務の時間が取りづらくなったこと。2つ目は物流倉庫さんにお願いすることで、出版VANという物流(在庫)管理システムを利用できることです。これまで手作業でやっていた伝票整理や取次への搬入を一括して、倉庫会社さんにお願いし、業務の効率化を図る予定です。

 で、83日(水)に倉庫の見学に行ってきました。まずは埼玉県春日部市にある返品受入倉庫へ。田んぼが広がるのどかな地域にありました。15000坪の敷地…。足を踏み入れると、返本の山、山、山…。この倉庫会社さんと契約する90(たしかそれくらい)の出版社の返本が泣くほど積まれていました。ここでは断裁も行われていて、ぐちゃぐちゃになった本は圧縮され、1トンの紙の塊へと姿を変えていきます。(せつない)

 次に行ったのは、出庫用の物流センター。注文があると、ここから取次に本を出庫し、書店、読者へと届ける、起点となる場所です。
 どちらもシステマチックで、業務委託をお願いしたいと思える内容でした。

 ただ、それとは別に、返本の山を見上げ、電子書籍のことを考えずにはいられませんでした。電子書籍が主流になれば、すべてではないにしても、この山はなくなるのだなと。電子書籍の話を業界の人とすると、「在庫を持たなくてもよい」という経営上の利点もよく聞きます。これまでは「それはそうだけど、現状ではそれ以外の課題のほうが多いよなぁ。最新の情報はキャッチしつつも、もう少し状況が整ってから参入しよう」と考えていました。が、返本の山を見て、「この壮大なムダがこのまま続くはずがない」と強く思いました。

 ということで、自分の中で1年半ぶりくらいに高まってきた電子書籍熱を、なんらかの形にしていきたいと思います。(S